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【読書】風は青海を渡るのか?

読書

 

  最近のXシリーズやGシリーズと違い、新顔のWシリーズは刊行ペースが早くていいですね。しかし四季サーガ(仮称)を読んできた我々に対するファンサービスをふんだんに盛り込んだWシリーズはあまりにも濃密で、一巻ごとにかなり頭を働かせ考察に勤しむので、逆に処理が追いついていないところもややあり。いや出ないよりは全然いいけど。

 そんなわけでシリーズ三作目。もはや今更言うことではないのだけど、この作品は、S&MやV、そして何より百年シリーズを読まずして読むべきではない。魅力激減である。逆に言えば、それらを既読のうえ、このWシリーズを読んだあなたは数々の驚愕とその未来に強く叩きのめされることだろう。少なくとも私は読書中ににやけが止まらないといった稀な現象を体験した。

 以前「彼女は一人で歩くのか?」の感想を書いたとき、私はジャンルをSFといったが、それはもはや便宜上そう記しただけである。ここには一つの世界がある。過去のシリーズに登場したキャラクターたちが生きた世界、それは無限にも等しい可能性を秘めたまま未来へと繋がる。物語が紡ぐ物語。そう、未来はまさに今広がり続けているのだ。

 と詩的なことを書いて締めずにもう一言。公開されたシリーズ五作目のタイトル、「私たちは生きているのか?」。このタイトル、もうずるいと思うんだ。